■ 外出・外泊
- 2010/08/20(金)
午後から娘の陣痛が始まったようで、夕方には病院に行くというので、その前に夫の病院へ行くと、
看護師さんからここ数日微熱はあるけれど、安定しているから外出をしたらどうか・・・?
落ち着いている今を逃したらもう家に戻れないかもしれないと。
私がためらっていると、どんなことが不安なのか、何がネックで外出ができないのかを詳しく聞いて下さり、
話をしていくうちに、私が一人で外出のサポートをしようとしていたから、無理だと思っていたけれど、
毎週見舞いに来てくれてる長男や娘のだんなさまに頼めば、クリアできると思い、外出する事にしました。
一旦家に戻り、娘と娘のだんなさまは出産予定の病院へ。私は上の孫を預かり再び夫の病院へ行くと、
何を勘違いしたのか、夫は外出の準備をしていて、「今日じゃなくて、明日だよ」と言うと
かなりがっかりした様子でした。娘は夜9時頃、第二子の(夫に良く似た)男の子を出産しました。
- 2010/08/21(土)
体温36.4℃。平熱です!念のためのレスキューの薬をもらって、14:40長男と一緒に病院出発。
15:10娘の所へ。入院している病院の個室で、ほんの少しだけ第二子と対面。抱っこもできました!
そして36日ぶりに帰宅。
久しぶりの外出で疲れたようで、家にいる間の1時間位はずっとベッドで寝ているだけでした。
17:00病院に戻り、すぐに座薬をしてもらいまいした。
- 2010/08/22(日)
体温36.5℃。昨日の安定したのとは一変、夕方から、1週間前の様にすごく吐く。
- 2010/08/23(月)
体温36.5℃。血圧130/70。2/5のヨーグルトを食べたけど、ほとんど吐いてしまう。
枕元も汚れていて何度も吐く。オキシコンチン剤を飲んでも吐いてしまうので、
今日から貼るタイプの痛み止めデュロテップパッチを使用。
- 2010/08/24(火)
入院中の娘の所に行った後、孫を連れて夫の病院へ行くと、いつも以上に吐いていた。
(孫はまだ3歳なので)今日は子守だから、ごめん。長くいられない・・・と言い帰ってきた。
- 2010/08/25(水)
体温38.0℃。午後病院に行くと個室に移っていた。鼻からチューブを入れ、胃の中の食べ物を吸いだすと
楽になると言われ、チューブを入れたけれど、違和感が大きくて自分でとってしまったそうです。
今までは、1日に何度も吐いてる時でも、ベッドのサクにつかまりながら起き上がって吐いていたけれど、
起き上がって吐けないほどで、まくらの周りも汚れてしまっていた。
枕周りにはバスタオルを敷いていたけれど、何度も吐くのでバスタオルでは間に合わなくなり、
フラットタイプのおむつを敷く。
- <この頃は先日外出できて良かった。第二子に会えたのも奇跡だ!もう今後外出は無理だろうと
思っていました>
- 2010/08/26(木)
体温38.7℃。今日も鼻からチューブ。そして下痢。熱やせき・たんがでるのは、
検査の結果、肺炎気味になっているとのことで、その薬を注射してもらっていた。
看護師さんが 「あまりいろいろ訴えない、寡黙な人ですね」・・・と。
- 2010/08/27(金)
体温37.3℃。昨日からの薬が効いたようで、熱も下がりかなり楽になったよう。でも食事は取れてない。
デュロテップパッチとレスキューの座薬使用。
- 2010/08/29(日)
体温36.2℃。血圧146/86。昨夜11時ごろ、「家に帰りたい」と言ってたそう。
先週の外出がとても楽しかったらしく、その反動で昨日今日とイラッとしていた。
言われていた1ヶ月が過ぎ、孫の顔も見られて、少しだけ家族もひと安心。
看護師さんには「二人目の孫も生まれたから、もう少しだけ長生きしたいんだけど、無理なんだろうなぁ・・・」と
話をしていたたそうです。
(夫のこの生きていたいという気力がこの先の原動力になっていったんじゃないかと思います)
- 2010/08/31(火)
体温36.4℃。イラッとしていたのはなくなり、落ち着いている。「鮭のおにぎりが食べたい」と言うので
持って行くと、ちらっと見て「今日は食べられない」と。点滴はしているけれど水分もあまり取れてない。
- 2010/09/01(水)
今日もおにぎりが食べたいというので、夕方持って行くと、「後で食べるから置いといて」と。
結局食べられなかったよう。でも、ほとんど吐いてない様子。
- 2010/09/02(木)
面会に行くと目を覚まして「今日は痛みも吐き気もない」と言いながら、またすぐ眠ってしまい、
眠っている間は何か食べてるような夢を見ているようで、口をもぐもぐさせている。
ほとんど食べなくなってしまっていたので、癌が胃の出口をふさいでしまって、
食べられなくなってしまったんだろうと思っていた。
- 2010/09/03(金)
体温37.5℃→夜38.4℃。明日外出するのを楽しみにしている様子で、一人でトイレにも行ったよう。
ひげそりをしてもらい、顔もすっきり。ほとんど吐いてない。
落ち着いているせいか「先生にあとどのくらいか聞いてきてよ」と。
私は「(余命1ヶ月と言われてたけど)もう1ヶ月以上経ってるんだから、聞かなくてもいいでしょ」と答えた。
- 2010/09/04(土)
体温37.5℃に下がり、今日は14時から17時まで外出。
今日はゆっくり家で過ごし、なし1コとあんみつを食べた。少しだけ吐いたけど、体調は落ち着いている感じ。
前回と同様に、ほとんどベッドで横になりながら、テレビを見たり、うとうとしたり。
していることは病院と同じかもしれないけど、家族の声が聞こえて、生活音のするところで寝るのは、
全然違うそうです。
- 2010/09/05(日)
体温37.7℃。昨日は疲れたけど楽しかったようで、今日はご機嫌ななめ。
「梅干とお茶を買ってきて」と。
- 2010/09/06(月)
体温36.4℃。看護師さんに売店に連れて行ってもらい、お菓子とプリン、カフェオレを買ったよう。
食べた後少し吐く。
- 2010/09/08(水)
体温38.0℃(→夜中39℃に)今日はCTのあと売店に寄ってもらい、カフェオレとフルーツヨーグルトと
おにぎり(めんたいキムチ)と買ったよう。おにぎりは食べられなかったようで、持って帰ってきた。少し吐く。
- 2010/09/09(木)
カップヌードルが食べたいというので用意したけど、一口だけ食べて「いらない」と。
- 2010/09/10(金)
体温38.1℃。病院では1日うとうと寝ているので、曜日の感覚がわからなくなっているようで、
今日が外出日と勘違いして、とても残念がっていた。
- 2010/09/11(土)
体温37.7℃。夕方病院に行き、帰ろうとしたら「淋しいよ…」と。個室に移って2週間。
今までずっと我慢していたのでしょう・・・外出して家の音を聞いたらなおさらそう感じたんだと思います。
- 2010/09/12(日)
体温37.0℃。8/21に外出してから週の半ばに熱を出すけれど、外出日には毎回熱が下がってる。
そして毎回外出時間が長くなってきている。今日は14時〜20時。門限の時間まで。
「ノンアルコールでいいからビールが飲みたい」と。いくらノンアルコールといっても病院じゃ飲めないからね。
3ヶ月ぶりのビールテイストを(起き上がるのがたいへんなので)ストローでで味わっていた。
帰りにおにぎりを買って、病院に戻った。
- 2010/09/13(月)
体温37.2℃。昨日買ったおにぎりはやっぱり食べられなかったよう。でもカフェオレとヨーグルトは食べたよう。
今日はよく寝ていた。
- 2010/09/15(水)
体温36.4℃。夕方「胃から血が出ている。吐いたものも血の色だった」と。
あわてて看護師さんに見てもらったら、血ではなくただの嘔吐物でした。その後吐いた様子はなし。
(かなり痩せてしまっていたので)「体の節々が痛い」と。
- 2010/09/16(木)
体温38.5℃。昨日のヨーグルトは食べてないが、吐いた様子もなし。
入院してから夫はお見舞いに来てくれるのはありがたいけど、気を遣うからイヤだと、面会を嫌がっていたので
ほとんど知らせていなかったけど、思い切って、数日前に夫の昔からの友人に連絡をしたところ、今日Hさん、
Nさんの奥さまが来て下さったよう。何を話したのかはわからないけれど満足そうな顔で寝ていました。
- 2010/09/17(金)
体温38.5℃。先週帰宅した時に夫の体がにおったのが気になっていました。
毎日のように体は拭いてもらっているけれどお風呂には入ってないようなので、
覚悟を決めて私がお風呂に入れようかと思いました。
(わかってはいるけれど、夫のやせ細ってしまった体を実際に見るのは、とても勇気のいる事なので・・・)
看護師さんにお風呂の事を聞くと、「昨日入りましたよ」と。
ストレッチャーに乗ったまま入れるお風呂で、全身洗ってもらったそうです。
夫からはその話は出ませんでした。きっとお風呂はのんびり漬かったりするから気持ちがいいもので、
慣れないストレッチャーでの入浴は、はずかしいだけの事だったのかもしれません。
- 2010/09/18(土)
体温37.4℃。下痢ぎみ。Nさんがお見舞いに来てくださいました。最初はこわばった顔をしていた夫だったけど、
話をするにつれ安心した様子になり、最後には「ありがとう」と握手をしていました
- 2010/09/19(日)
体温36.4℃。平熱です。外泊(家に)の日です。
数日前に外泊を勧められ、もし急に具合が悪くなった時の対処の仕方を看護師さんから教えてもらい、
それなら大丈夫かと思い、今日の外泊になりました。
14時病院出発。夫は修学旅行中のように、家についてから夜9時頃まで興奮して寝れずに、
ベッドに横になりながらテレビを見て、ずっと起きていました。寝るのがもったいなかったのかもしれません。
クリームシチューが食べたいと言うので作ったけど、結局食べずに、ノンアルコールビールを飲み、
夜中もテレビを見ながら、フリー(ノンアルコールビール)を飲んでました。
- 2010/09/20(月)
朝コーヒーを少し飲んで、10時に病院に戻る。
夕方病院に行くと、「もう帰るの?」とか「寝ると帰っちゃうから寝ない」とか言い出し・・・
家族のいる自宅から病院の個室に戻ったら、たまらなく淋しくなったんだと思います。
そして、「癌の痛みはないけど、空腹感がたまらなく辛い」と。。。どうして、そんな大事なことを言わないの!!
夫はいつも我慢して我慢してるから、受診するのが遅くなって病気にもなったというのに!
(昨日シチューを食べなかったのは、食べて吐いてしまうと悪いと思っていたのかもしれません。)
とにかく、何か方法があるはずだから、先生に聞いてみようと話ました。
- 2010/09/21(火)
体温36.9℃。血圧112/70。14:40久しぶりに元気な声でTELあり。
「先生が食べていいって!セブンイレブンで鮭のおにぎりとお茶買ってきて!」と。
持って行くと1/3位食べ、吐いた。でも少し空腹感は収まったと。
思い出してみると、先生は危険な食べ物以外は食べていいと言っていたけれど、
もの凄く吐いた後あたりから、病院食にほとんど手をつけなくなっていたので、
私も食べられなくなってしまったと思っていました。
- 2010/09/22(水)
体温37.0℃。血圧110/70。「味噌汁だったら飲めそうな気がする」と言うので、持って行った。
15:00あさりの味噌汁をゆっくりゆっくり飲む。今日は鮭のおにぎりを作って持っていったけど、ほんの一口、
飲むようにして口をつけただけ。コンビニの方がいいみたいです。19:00の時は眠っていた。
- 2010/09/23(木)
14:00食欲不振と言い、何も食べなかった。担当医と会えたので、いろいろ聞いた。ネットで調べた
「胃のバイパス手術」については、手術をしても今の状態だと、うまく傷口がくっつかない可能性があり、
外科の先生も手術を了解しないと。
高カロリーの点滴については、やり始めると確かに一時的には元気になるけれど、
元気になったからと止める事はできず、(止めれば弱ってしまうのが分るから医療行為として続ける事になる)
また、静脈からの点滴は、ばい菌が入りやすくなるので、やはり少しずつでも口からの摂取がいいと。
吐いたとしても、胃の出口の癌を飛び越えて何割かが体に入っていくから、
頑張って食べるようにしてみてください。と・・・。
夕方修理屋さんのHやさんがお見舞いに来てくれたようでした。
19:00あさりの味噌汁を何とか飲み、「(長女は)いい人と結婚できてよかったな・・・」と涙ぐみながら言った。
「直接言ってあげれば?」と言うと、「言えねえよ」と。
- 2010/09/24(木)
昨夜ゼリーを食べたよう。寂しさと空腹感が少しでも減ればと思い、この日から朝も病院に行くようにした。
今朝はしじみの味噌汁。15:00 Sちゃんが来てくれたと言っていた。
病室を出てから看護師さんに、私の仕事の休みの前日には病院に泊まれないかを聞いてみたら、
「簡易ベッドですがいつでも、今日でも大丈夫ですよ」と。19:00寝ていた。声をかけても起きなかった。
- 2010/09/25(金)
体温37.4℃。血圧110/70。昨夜のゼリー・ヨーグルトは食べてなかった。
7:00と17:00にしじみの味噌汁。19:00「ゼリーが食べられるようなら、こっち食べて」と持って行った
ウィダーインゼリー1コ。「これが主食か・・・」 と言っていた。
そして「(心配していた長男は)ちゃんとした社会人になったな」と。
- <ウィダーのエネルギーインは1袋180gでおにぎり1個分のカロリー(180kcl)が取れるし(先生は
カロリーは気にしなくていいから食べられそうなものをと言ってたけど)適度な腹持ちがするそうなので
少しでも空腹感がやわらげばと思い、この頃から似たような種類のいろんな味のものを用意しました>
- 2010/09/26(日)
体温36.0℃。血圧100/60。2回目の外泊。今まで長男が支えられれば、何とか歩いていたけど、
足が動きにくくなってるようで、家に入るまでの階段も1歩ずつ1歩ずつ。
家でのお楽しみは家族とわんことノンアルコールビール。
ウィダー1コと、あさりの味噌汁を飲む。ほんの少しだけ吐く。
家のベッドは病院と違って硬いので、ずっと横向きになってると腰骨が痛いと。
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■ 自宅療養へ
- 2010/09/27(月)
平日なので、娘のだんなさまが仕事に行く前に、車に乗せてもらい、8:00に病院へ戻る。
夫はもっとゆっくりしてたかったようで、少し不満気。朝・昼・夕と味噌汁を飲み、ウィダーは1コ。
担当医が異動の為、午後主担当の先生と病室で「今後の治療方針」の話があり、
「ここのところ、デュロテップパッチのみで、レスキュー薬もほとんど使ってなく、落ち着いた状態にあるから、
自宅療養をしてはどうか。24時間体制の訪問看護をしているところもあるし、
もちろん定期的に往診もします」と。「え・・・??点滴は?」(家でもできます)
「もし急に具合が悪くなったら?」(病院でも1日中つきっきりで見ているわけではないので同じですよ。)
私には自宅で夫を看る自信がなかったから、何としてでも拒否したかったんだけど、
夫がぼそっと「痛い時にすぐに対処してもらえるのは病院のほうががいいけど、やっぱり家がいいなぁ」 と。
それを聞いて自宅療養することに決めました。
一旦家に戻り犬の散歩をしてから夜病院へ。
自宅に帰れるのを喜んでいるのかと思ってたら、(味噌汁を飲むのに)ベッドから起こすと
座りながらじっと下ばかりを見てるので、「どうしたの?」と聞くと「死ぬのが恐いよ・・・」とか
「先の事考えると落ち込む」(どんな事?)「健康の事・・・」と。
自宅に帰れるのはうれしいけど、死が間近になったから家に帰されると思う人も多いらしく、
見放されたと思ったり、病院と同じような看護が受けられるのか心配だったようです。
- 2010/09/28(火)
体温37.1℃。血圧84/58。昨日の夜の様子で心配していたけど、ぐっすり眠れたよう。
今日は朝と夜に味噌汁。ウィダー2コ。嘔吐なし。昨日のような落ち込んだ感じもない。
ほんの少しだけど食べるようになって1週間。
げっそりした感じから、ほんの少しだけ肉が付いた感じで、表情も落ち着いてるように見えた。
- 2010/09/29(水)
体温36.4℃。血圧96/58。朝・昼味噌汁、夜はワンタンスープ。ウィダー2コ。嘔吐なし。
「先生もびっくりの食欲だ」と言われたそう。看護師さんには、(ウィダーを見て)
「こんなにカロリーが取れるなら点滴要らないかも?」と(冗談で)言われたと。
点滴してる「維持液」を見てみると、86kcal。ぞっとしました。これじゃ、お腹もすくはずです。
(もちろんカロリーだけじゃないんだろうけど、点滴をしてれば安心とか、栄養も足りるようになってると
思ってたから驚きました)
私は面会の合間をぬって、自宅療養の準備。家のテレビは壊れかかって調子が悪かったので、
小さなのに買い替え、できるだけ体に負担のないように羽毛布団の用意をし、
そして、電動ベッドを入れるために、二つ並べていたベッドのひとつを分解してかたづけ・・・大忙しでした。
- 2010/09/30(木)
体温37℃。血圧98/61。朝ポタージュ、14:30ワンタンスープ・・・具も2コ食べた。16:00ポタージュ。
ポタージュでお腹が張ったと、夜は食べなかった。他にウィダー2コ。嘔吐なし。お風呂に入ったそう。
ここのところ吐かなくなったのは、点滴が2本から1本になったからだそうです。2本だと消化しにくく、
吐きやすい傾向になるそうです。点滴ってなん何だろう・・・と思った。
15:00から退院に向けての「介護連携・療養支援会議」があった。
医療ソーシャルワーカー、看護師、訪問診療の医師、訪問看護の代表、ケアマネージャー、薬剤師の方々が
集まってくださり、在宅看護に向けて、現在の状態や、今後の支援についての話などがあった。
ひとりの患者の退院のために、こうしてたくさんの方が集まって、連携をとってくれることを、
本当にありがたく思いました。
- 2010/10/01(金)
体温37.4℃。血圧94/56。朝味噌汁、昼間にヨーグルトとゼリー、夜味噌汁1/2。
電動ベッドを借りる為、午前中に介護の調査があった。来週にも退院するから、今週末の外泊はないと
思ってたら、夫は外泊を楽しみにしてるらしく、あわてて電動ベッドを頼んだ。
午後、訪問看護の方と話があり、往診についてのことや、注意事項・料金についての説明を受け、
合わせて、家族の意思の確認があった。
・ この先、どう過ごして過ごしていきたいか→(私)「できるだけ苦しくなく穏やかに」
・ 点滴をしても逆に副作用が出る場合は→「しないほうが苦しまないなら、そうしてください」
・ この先もし苦しむような状態になったとしても在宅にするか→「安定している時だけにしたい」
「在宅はすごく不安です。でも本人が家に帰りたがってるから、みんなで頑張ってみることにしました」と
言うと、訪問看護の方から、
「もし苦しんでしまうようだったら、苦しんでる顔だけがご家族に残ってしまうから、
その時は再入院もできるので、その時に考えましょう。苦しむ事がなかったら、自宅で看取ることも
充分可能です」と。 ・・・看護の方は、「こんな事を聞いて申し訳ないんですが・・・」と言いながらでしたが、
私としては、はっきり聞いてくれたので、思ってる事を話せて、自宅療養の不安が少し減りました。
- <この日から退院の前日まで面会の合間に、在宅療養の為の、おむつ交換のしかた・(バックに入った)尿の
処理・座薬の入れ方・デュロテップパッチの貼りかえの練習をしました。一番恐かったのは、点滴が終わった
後の処理(ロック)のしかた。点滴のチューブの中の血が固まらないように注射器で薬を入れる事でした>
- 2010/10/02(土)
体温37.9℃。朝、味噌汁1/2、夕方ヨーグルト1コ、夜、味噌汁1/2。ウィダー1コ。
少し熱っぽいようで、私がいる間に眠った。いつもよりよく寝ている。
電動ベッドが間に合い、家に届けられた。
- 2010/10/03(日)
外泊日。今まで外出・外泊になると体調が落ち着いていたけど、今日は体温38.5℃と高め。
本人が辛くなければ外泊OKとの事だったので、解熱剤と痛み止めを持って予定通り帰宅。
明日病院に戻る時と、来週の退院の日は平日で、男手が無いから
家に入るまでの階段を一人で支えながら歩く練習をしようとしたら、
歩くのも難しくなってしまった夫を支えるのは、とても私では無理でした。
夕方夫の小学校の時の同級生が来てくれ、夫の入院中にあった卒業40年の同窓会のビデオを見せてくれた。
熱はあるけれど、朝と夜に味噌汁。ウィダー3コ、ヨーグルトとゼリーも食べた。嘔吐なし。
体温37℃に下がり寝ついた。
- 2010/10/04(月)
5:00体温38.3℃に上がってしまったので、解熱剤を飲んだ。嘔吐なし。
家ではウィダー2.5コとヨーグルト1コとポタージュ。
15:00病院に戻る時に家から車に乗るまでを、ベッドを借りたところの男のヘルパーさんがお手伝いに
来てくれました。16:00体温37.1℃。血圧92/53。夜は味噌汁。
- 2010/10/05(火)
体温37.0℃。血圧98/58。朝ワンタンスープ、昼味噌汁、夜ポタージュ。ウィダー3.5コ、ヨーグルト2コ。
・・・いつもより多く食べてる(飲んでる)のは、きっと明日の退院を楽しみにしてるからだと思うけど、
「訪問看護の人、オイルマッサージしてくれるかな」とも言っていた。
- <退院にあたって準備したもの・・・尿を入れ、量を測れるもの(ビーカーの大きいようなもの)、歯磨きの時
に使う(吐き出すための)ボールのようなもの(100円均一で)。他に使い捨てのゴム手袋(おむつ交換などに
使用)とノート(体温・血圧・尿量・便・デュロテップ張替え等の記入。訪問看護師さんへとの連絡に使用)>
- 2010/10/06(水)
体温36.8℃。血圧92/52。10:00退院。おみやげはダンボール2つに、これから家で使う点滴や薬など。
今日は介護タクシーを頼んだ。病院のベッドまで来てくれ、夫が不安だった家の階段は歩かず、
横の急なスロープを使い、そのまま段差を乗り越え家のベッドまで運んでくれたので、夫はほっとしたようで、
「次も頼もう」と。家に着いて少し吐く。(家ではゴミ箱に汚物を吸収できるようにペットシートを入れてある)
午後訪問看護の代表の方と主担当の方が看護計画書を持ってに来てくれ、明日から看護が始まるとのこと。
経口・・・ウィダー2コ、ワンタンスープ、ポタージュ、ヨーグルト3コ。トマトスープを飲んだ後少し吐く。
夜中に3回起こされた。1.足(かかと)が痛い 2.ワンタンスープ飲みたい 3.ヨーグルト食べたいと。
- 2010/10/07(水)
体温36.2℃。血圧92/60。尿量300ml。デュロテップ交換。
朝コーヒーとポタージュを飲んだ後、少し吐く。
娘が第二子のケイタを抱いて「おはよう!」と夫の所に行くと、夫はベッドに横になったままで片腕を広げ、
ケイタを自分の横に寝かせ、「ケイタくん〜」と。
今日から訪問看護です。体温と血圧を測ってもらったあと、全身清拭しながら着替え、
(ペットボトルをシャワーのようにして)陰部洗浄・おむつ交換。バケツにお湯を入れ足浴。
そして点滴をしててから、浮腫んでる足をマッサージしてもらった。在宅時間は1時間半近く。
夫はとても満足な様子でした。病院にいる間看護師さんがやってくれてたことを、
私がやらなくてはいけないと思っていたので、今日の訪問看護を見て私もほっとしました。
経口・・・水分900ml位(ウィダー4コ、他スープ)とヨーグルト4コ。夜少し吐く。
- 2010/10/08(金)
体温36.7℃。血圧88/60。尿量300ml。朝少し吐く。
午後訪問看護。調子のいい時に車椅子を使ってリビングで過ごしたらどうかと。
退院の時はどこにも行かないから不要と思ってたけど、車椅子も借りることにした。
夕方バンド仲間のTさんが来てくれた。
経口・・・水分700ml位(ウィダー2コ、他スープ)とヨーグルト3コ。夕方少し吐く。
20:30便あり。初めてひとりでおむつ交換、何とかできた。21:30かなり吐く。
その後朝までぐっすり寝ていた。(退院してからの3日間、ヨーグルトの食べすぎだったのかも)
- 2010/10/09(土)
体温36.7℃。血圧84/60。尿量300ml弱。午前に訪問看護あり。午後からよく眠っている。
夕方Kさんが来てくれた。
経口・・・水分650ml位(ウィダー3コ、他スープ)とヨーグルト1コ。
21:00体温が38.1℃に上がったため、アイスノンで冷やすと2:00には37.2℃に下がった。
- 2010/10/10(日)
体温37.5℃。血圧84/48。尿量300ml。デュロテップ交換。
午後訪問看護あり。点滴を始めた16:00頃からよく寝てる。
経口・・・水分650ml(ウィダー3コ、他スープ)とヨーグルト1コ。
夜中3:00汗をかいて着替え。熱っぽかったので、アイスノンで冷やし、5:00にまた着替えた。
- 2010/10/11(月)
体温36.1℃。血圧82/50。尿量400ml。デュロテップ交換。車椅子が届いた。
午後訪問看護あり。ベッドに寝たまま、頭の下に紙おむつを敷き、洗髪をしてもらった。
経口・・・水分950ml(ウィダー2コ、ノンアルコールビール、他スープ)とヨーグルト1コ、チーズ1切れ。
- 2010/10/12(火)
体温37.4℃。血圧86/52。尿量300ml。
仕事から帰ると「お通じが出た」と。(仕事に行ってる間に出たら・・・というのは心配だった事の1つでした。)
12:00頃出たようだけど、連絡はありませんでした。おむつ交換が終わった頃、訪問看護があり、
看護師さんにおしりを洗ってもらう。
夫は昨日届けてもらった車椅子に移乗を勧められると、「移れるかな?」と少し不安そうながら、
看護師さんに移乗させてもらい、リビングで足浴をしてもらう。久しぶりのリビングに、「気分がいい」と。
ベッドに戻ると「車椅子に移るコツがわかった」と自信ができたようでした。
経口・・・水分650ml(ウィダー2コ、他スープ)。 夕方少し吐く。
看護師さんに少しでも体に痛みがあったら痛み止めの座薬(アンペック)を使っていい、
その方がよく眠れる場合もあると言われ、21:30やっと痛み止めを使う気になる。
- 2010/10/13(水)
体温36.1℃。血圧90/52。尿量300ml。デュロテップ交換。
午前に往診あり(昨日まで熱っぽかったのが熱も下がってる)そのあと訪問看護あり。
ずっと足の重みがかかるかかとが痛いと言っていたので、かかとがベッドにくっつかないように足を挙げたり、
低反発のクッションを使ってみたりしたけど、改善されないので、今日は紙おむつとジップロックで
ぷにょぷにょしたクッションを作ってもらった。
お昼に「吐くかもしれないけど、卵サンドが食べたい」と。「天気もいいからリビングで食べたら?」と言うと
不安そうに「できるの?」と。昨日コツを教えてもらったので、何とか車椅子に移乗させる事ができ、
リビングで三角の卵サンド1/2位と牛乳を100ml飲んだ。
大好きなわんこたち(チョコとひめ)にもおすそ分けをしたりして、1時間位リビングで過ごした。
夜はおかゆとたらこも少し食べた。嘔吐なし。
他の経口・・・水分450ml(ウィダー3コ) 21:00 アンペック使用。
- 2010/10/14(木)
体温36.4℃。血圧92/54。尿量350ml。。
今日も朝、卵サンド1/2切れとチーズ1切れ食べられた。午後訪問看護あり。
まだかかとが痛いと伝えるとエアーマットを使用してはどうかと。土曜日に交換してくれるそうです。
夜カップシチュー(ルーだけ)。嘔吐なし。
他の経口・・・水分1000ml(ウィダー2コ、ノンアルコールビール2本、牛乳) 他ヨーグルト1コ。
21:00 アンペック使用。
- 2010/10/15(金)
体温35.9℃。血圧98/58。尿量600ml。6:00 アンペック使用。
今朝は、バターロールのサンドイッチ(ゆで卵・ハム)とカフェオレ。嘔吐なし。
午後訪問看護あり。リビングで足浴をしてもらい、電気カミソリを使って自分で髭剃りをした。
他の経口・・・水分650ml(ウィダー3コ、スープ、牛乳) 21:00 アンペック使用。
- 2010/10/16(土)
体温36.6℃。血圧90/50。尿量300ml。デュロテップ交換。7:00 アンペック使用。
朝、シチュー少々。午前に訪問看護あり。マッサージをしてもらってる最中から、うとうとしよく眠っている。
午後いとこのMちゃんが来てくれた。
その後ベッドのマットと車椅子の交換。エアーマットにし体重50kgで設定。
車椅子は腕の部分が動くタイプにしてもらった。
15:00体温38.6℃に上がったため解熱剤の座薬をし、18:20 37.2℃に下がった。
他の経口・・・水分550ml(ウィダー3コ、味噌汁)
- 2010/10/17(日)
体温37.5℃。血圧84/48。尿量500ml。5:00アンペック使用。
7:00体温38.2℃のため解熱剤の座薬とアイスノンで冷やす。10:30に37.0℃に下がったので
私は遅れて仕事へ。
18:00また38.1℃に上がったため再度解熱剤。アイスノンは朝から使ってしまったので、
昔ながらの氷枕をした。頭になじんで気持ちいいと言っていた。
21:30 37.4℃に下がった。今日は訪問看護なし。
経口・・・水分650ml(ウィダー1コ、牛乳2c、オレンジジュース)
- 2010/10/18(月)
体温37.6℃。血圧84/50。尿量350ml。6:30 アンペック使用。
仕事から帰って来ると臭いがしたので、すぐわかった。便は午前中に出て、そのまま我慢してたそうです・・・
5日間出ていなかったので大量で、きれいにするのに悪戦苦闘してた時に訪問看護あり。
看護師さんに処理してもらいました。むくみが増し、お腹まわりもぽってりしているとのこと。
エアーマットは良いと言ってたけど、やはり、かかとが痛いというので設定を45kgにしてもらった。
経口・・・水分900ml(ウィダー3コ、牛乳300ml、オレンジジュース)他ヨーグルト1コ。
20:00アンペック使用。
- 2010/10/19(火)
体温37.5℃。血圧92/50。尿量350ml。デュロテップ交換。5:30 アンペック使用。
今日から訪問看護は私が仕事に行ってる間に来てもらう事にしました。
昨日の様な事もあるから、夫ができるだけ一人でいる時間を少なくするのと、
夫にとっては看護師さんとの会話も楽しみなようなので。今日はお昼前に来てもらう。
太もも、足背、隠のう、隠茎のむくみもひどくなってきているので今日は点滴はなし。
点滴をしても消化しきれずにむくんでしまうそうです。夫には、《往診の先生と相談したところ、
口からたくさん水分が取れているから、水分が多すぎるとむくんでしまうので、点滴は週に2〜3回になる》と
説明するにとになった。 洗髪中は、うとうとしてたようです。
経口・・・水分1050ml(ウィダー3コ、ノンアルコールビール、スープ、牛乳)他ヨーグルト1コ。
17:30アンペック使用。
- 2010/10/20(水)
体温37.3℃。血圧86/50。尿量350ml。5:30 アンペック使用。
午前に訪問看護あり。今日は副担当の方と一緒だったので、「二人なら寝たまま着替えようかな」と言いつつ、
「ゴロゴロ転がりながらは嫌だなぁ」と座って清拭・更衣してもらい、訪問中看護師さんにノンアルコールビールを
とってもらい(ストローで)飲みはじめたそうです。
相変わらずかかとも痛いけど、動いた時に肩甲骨も痛いと言っていると伝えたところ、
エアーマットの設定を45kgから40kgに変更してくれたようです。今日も点滴なし。
経口・・・水分1000ml(ウィダー3コ、ノンアルコールビール、スープ) 17:30アンペック使用。
- 2010/10/21(木)AM 1:30
夜中、「おしっこがしたいのに、出ない」と起こされ、「膀胱炎になっちゃうよ!」と。
尿の出たバックを見ると100mlしか出てないので、詰まっているようなので、
訪問看護の方(24時間体制)に電話して来てもらいました。
やはりチューブが詰まっていたようで、洗ってもらうと200ml出ました。ここのところ尿に浮遊物が
混ざっていたからのようです。今後のために詰まった時の対処の仕方も教えてもらいました。
- 2010/10/21(木)
体温36.0℃。血圧84/60。尿量400ml。7:30 アンペック使用。
午前に往診あり。先週同様、往診の日は体温も安定し、先生に「痛むところはありませんか?」と
聞かれると、(普段はあちこち痛いというのに)やはり「ない」と答えてしまう夫です。
今日はインフルエンザの予防接種と尿をとる管(バルーン)の交換。
これは抜く時がすごく痛いそうだけど、入れるときは男の先生だと痛くないと言ってました。
この1週間アンペックを使っていたので、明日から2.1gだったデュロテップを4.2gの
少し大きいものにしてもらうことになりました。
今日は先生から直接「今後しばらくは点滴を中止しましょう。水分が取りづらくなったらまた相談しましょう」と
話してもらう。 往診後14:30にアンペック使用。訪問看護あり。
経口・・・水分500ml(ウィダー1.5コ、ノンアルコールビール1/2、スープ) 17:30アンペック使用。
- 2010/10/22(金)
体温36.6℃。血圧80/48。尿量300ml。デュロテップ交換(4.2gに)。5:30 アンペック使用。
昨日交換してもらったバルーン、朝方詰まる。教えてもらったようにチューブを折って浮遊物を
取り除くようにして、詰まりをとった。午前に訪問看護あり。ひげそりをしてもらう。
経口・・・水分450ml(ウィダー1コ、ノンアルコールビール、)とカップシチュー。15:00アンペック使用。
- 2010/10/23(土)
体温36.2℃。血圧84/40。尿量350ml。アンペック使用なし。
午前に訪問看護あり。そろそろ便が出るころと思っていたら、看護師さんが浣腸少々し、
たっぷり便が出たとの事でほっとしました。バルーンも洗ってもらう。
経口・・・水分400ml(ウィダー2コ、味噌汁)とヨーグルト1コ、カップシチュー。15:00アンペック使用。
- 2010/10/24(日)
体温35.6℃。尿量300ml。朝少量の便あり。
日曜日なので訪問看護はないと言うと、夫はすごく残念がっていた。
たっぷりのマッサージと看護師さんとの会話は、1番の楽しみになっているようです。
看護師さんからすると、夫は「気ぃ使い屋さんだからあまり多くを語らない」と言ってましたが・・・。
経口・・・水分500ml(ウィダー1コ、ノンアルコールビール1/2、他スープ)とシチュー50g位
19:00アンペック使用。
- 2010/10/25(月)
体温36.4℃。血圧80/40。尿量200ml。デュロテップ交換。お昼頃訪問看護あり。
経口・・・水分800ml(ウィダー2コ、ノンアルコールビ−ル、ジュース、味噌汁)と、カップシチュー70g位。
20:30アンペック使用。
- 2010/10/26(火)
体温36.1℃。血圧90/52。尿量300ml。アンペック使用なし。
お昼頃訪問看護あり。主担当の看護師さんだと言いやすいようで、
看護師さんがいる間にノンアルコールビールを出してもらい、飲んでいるよう。
目がギョッロっとして、顔つきが変わったように見える。義父が亡くなる前のような顔に、似てる気がする。
経口・・・水分650ml(ウィダー2コ、ノンアルコールビ−ル1/2、スープ)と、ヨーグルト1コ。
- 2010/10/27(水)
体温35.7℃。血圧70/40。尿量300ml。アンペック使用なし。
朝、歯が痛いと義歯をはずす。午後訪問看護あり。浣腸少々で、多量の便あり(出してもらうと助かります)
下腹部から下のむくみは日々増強しているよう。 横を向いて、体を [ くの字 ] のようにしてとよく言う。
経口・・・水分500ml(ウィダー2コ、スープ)。 夜少量の便あり。
- 2010/10/28(木)
体温35.7℃。血圧70/40。尿量250ml。デュロテップ交換。7:00アンペック使用後良く寝ている。
今日も義歯はつけず。お昼頃、往診あり。尿の管が詰まりやすいため、少し太いのに交換。
午後訪問看護あり。ベッドで寝ながら足洗浄してもら、その後ワセリンを付けてマッサージしてもらう。
経口・・・水分500ml(ウィダー2コ、スープ)。腰が痛いと21:00アンペック使用。
- 2010/10/29(金)
体温36.7℃。血圧84/52。尿量250ml。アンペック使用なし。
午前に訪問看護あり。今日も足を洗ってもらったそう。
午後サンドイッチが食べたいと義歯を入れるが、ずいぶん時間がかかっていた。
サンドイッチを食べやすいようにと小さく切ったら「小さすぎるよ」と言いながら少し食べる。
経口・・・水分1100ml(ウィダー3コ、ノンアルコールビール、牛乳1c、ジュース)と、シチュー。
- 2010/10/30(土)
体温35.4℃。血圧78/40。尿量(昨日あれだけ水分をとったのに)250ml。
夜中0:00かかとが痛いというので、アンペック使用。午前に訪問看護あり。
「足が動かなくて変に力が入ってつらい」と言ってたそう。
抱きつく力(今までベッドに腰掛ける時は、電動ベッドの背を起こしてから、抱きつくように私の首に両手を回して、
起こしていたけれど)、その力が弱くなった感じがした。
そして今日は、ウィダーを飲まないので、早い時間にノンアルコールビールが無くなった。
「もっと飲む?」と聞くと「いいの?」と。「水分だからいいって言ってたじゃない」と2本目を出すと飲み始めた。
経口・・・水分500ml(ノンアルコールビール1.5本)と、シチュー。
- 2010/10/31(日)
尿量250ml。デュロテップ交換。訪問看護はなし。
私が仕事に行ってる間、娘が夫の様子を見に1階に来たら、「寒くなったからフリースを取って」と言われ、
夫を起こして、(初めてだから)オロオロしながら着せてたら、夫に「早くしないと倒れちゃうよ」と言われたそう。
娘は、大汗をかいて夫にフリースを着せ横にすると、背中がぐちゃぐちゃになってないか心配になって、
「背中、大丈夫?」と何度も聞いたら、夫は苦笑いをしてたそうです。
娘は実際に触れたやせ細った体にショックを受けながらも、(今までお互い遠慮していたけど)
これからはもっとお手伝いができそうだと思ったそうです。
夕方、便あり。おむつ交換をしていたら「(おしりを)洗って」と言われ、「できるかな?」と言いながら看護師さんに
教えてもらったようにペットボトルのシャワーでなんとか洗った。
経口・・・水分700ml(ウィダー1コ、ノンアルコールビール、牛乳)とシチュー150g位
17:30「腰が痛い」と言うのでアンペック使用。
- 2010/11/01(月)
体温36.4℃。血圧78/50。尿量350ml。アンペック5:30と15:00使用。
午前に訪問看護あり。看護記録には「血圧ここのところ70台が多く、訪問中もうとうとされる事が多い」とあった。
午後(私が仕事に行ってる間)、娘が昨日長男が持ってきたシュークリームを食べようとしたら、
夫も食べると言うので、まず手に消毒液を付けると、「多いよ」と怒られ(?)、
1/2位を切って出すと、中身のクリームだけかと思ったら外側の皮も食べたそう。
他・経口・・・水分700ml(ウィダー1コ、ノンアルコールビール、牛乳、ジュース)
動くのが辛そうなので、牛乳はベッドの背を起こしたまま飲んだ。(ビールはいつもストローで飲んでいた)
- 2010/11/02(火)
体温36.9℃。血圧88/48。尿量400ml。
夜中3:00ごろ起こされた。どこか痛いのかと思ったら、「手が冷たいからあっためて〜」と。ここのところ、
赤ちゃんのようにバンザイのかっこで寝るようになっていたので、少し肌寒くなっていたから冷えたのかも。
「布団に入れないと寒いよ」と片手を布団に入れ、片手をあたためながら寝ました。
子どものように可愛いく見えました。
午前に往診あり。(往診の日は体温・血圧が安定する) かかと、腰、肩と、全身痛くなると言うので、
今日からボルタレンサポ(座薬)という普通の痛み止めも使ってみることになった。
(デュロテップパッチは、癌の痛みをとる麻薬)
往診後、訪問看護あり、ひげそりをしてもらう。尿の混濁が強いそうです。
他・経口・・・水分900ml(ウィダー2コ、ノンアルコールビール400ml、ジュース、味噌汁)
18:00ボルタレンサポ使用。21:00アンペック使用。
- 2010/11/03(水)
体温35.4℃。血圧90/40。(昨日水分を900ml摂ったけど)尿量200ml。
7:30胃が痛いと言うのでアンペック使用。午前に訪問看護あり。
看護師さんが来た時も胃の痛みが引かないと、再度アンペック使用。看護師さんが帰ったあと、
夫は電動ベッドの背を起こし起き上がろうとしたら、動けなくなってしまい、
2階の娘に電話し手伝ってもらって起き、「寝る時も手伝ってくれ」と言われたそう。
その後横になるのを手伝い、夫の頭の方からのわきの下に手を入れ、
ベッドの下の方にズレてしまった夫の体を上に引き上げ、「どう?」と娘が聞いたら、
夫はOKサインを出したそうです。
私は看護師さんに体を動かす時はビニールのゴミ袋を体の下に敷くと、
簡単に動かせるのを教えてもらっていたけど、娘には教えていなかったので、痩せてはいても、
移動させるのはけっこう大変だったようです。
暫くして、娘がまた1階に降りてきて「何か食べる?」と聞くと、
今まで食べようとしなかったアイスクリームを食べると言い、ティースプーンで4〜5さじ位食べたようです。
私が仕事から帰ると、アイスを食べ終わって起こしてたベッドをちょうど下げている時だったようで、
口の周りに食べかすがついていました。
その後はうとうとしている時間が多く、今日はほとんど水分も摂れてない。
「ノンアルコールビール飲む?」と聞くと「そうだな」と言うので開けたけど、飲めず。
経口・・・ウィダー少々、アイス少々。17:30ボルタレンサポ、19:00アンペック使用。
- 2010/11/04(木)
夜中2:30アンペック、6:00ボルタレンサポ、8:00アンペック使用。
尿量80ml・・・昨日水分が取れてないせいなのか?と思いながらも、私は仕事へ。
11:30頃訪問看護あり。看護師さんが来た時に、体温33.8℃。血圧68/触診(と看護記録にあった)
12:15頃に訪問看護ステーションの方から携帯に電話が入った。
体温、血圧も低い状態だが、昇圧剤を使用するか?このまま家で看るか病院に入院させるかなど、
いくつかの確認と連絡の電話だった。
以前、蘇生治療の差し控え(DNAR)の説明を受けた時に夫と決めたように、昇圧剤は使用しない、
苦しまない状態だったら、このまま家で看ると伝えると、明日往診に来てくれるとの事でした。
私はあわてて仕事から戻ると、看護師さんに足をマッサージしてもらっているところで、夫は「あっためて・・・」と
か細い声で言いながら右手を差し出しました。手を握ると、目じりには涙がたまっていました。
看護師さんが訪問中胃の痛みはなく、ウィダーを1コ摂取し、会話もあるけれど、うとうとしていたようです。
そして右足のむくみがかなり強く辛いようなので、バスタオルで足を挙げてもらっていました。
看護師さんが帰られた後は、いつもよりよく眠っていた。
16:00体温34.1℃。念のため長男に今日の状態をメールした。
21:00頃、「起こして!起こして!」と何度も言う。「血圧が下がってるから倒れちゃうよ」と言っても、
「起こして」 と言うので起き上がらせて、ベッドの端に5分位だったか座ったいた。その時に臭いがしたので
横になってから、おむつ交換。いつもは「お通じが出た」というのに、この時は言わなかった。
22:00頃おむつ交換をし、今日3回目のアンペックを使用。その頃に長男が来た。
長男の顔を見て安心したのか、その後少し寝ついていた。
娘たちは20時頃から1階の私達の部屋にいたので、子ども達が揃った。
こんな夜遅くにみんな揃うことはないので、私は何だかお通夜みたいだと思った。
0:00頃、大量の痰が何度も出る。痰が少し落ち着くと、「さすって・・・」と。
長男が背中を擦ってるうちに、落ち着き、うとうとしはじめる。
体温は低いけど、呼吸はしっかりしていたので、私はこの状態が何日か続くと思い、長男を帰し、
私もベッドで寝始めた。そのあと、3〜4回痰が出たあとは、朝まで眠っていたよう。
- 2010/11/05(金)
朝5時前から起きていた。(赤ちゃんが寝てる時のようなバンザイをして)手が布団から出ていたので、
「寒くないの?」と聞くと「うん」と答えた。目を見開いて、じっと天井を見ていた。
5:00体温33.1℃。見たこともない体温。どういうこと?と思いながら、夫の様子を見ていた。
呼吸は深くしっかりしていた。目は変わらず見開いたまま。
そのうち呼吸が浅くなったと感じてるうちに、5:45 呼吸が止まった。
1度呼吸が止まっても、また呼吸し始める場合もあると聞いた事があるので、呼吸が始まるのを待った。
でも、呼吸がはじまる事はなかった。見開いたままの目を覗いて見たら、見えてない様子。
あ・・・心臓・・・止まっちゃった・・・??静かに静かに眠りについたようです。
「呼吸が止まっちゃったみたい」と2階の娘を呼び、「やっぱり息、してないよね・・・」と確認した後、
訪問看護の方に緊急連絡をすると、看護師さんが来てくれ、脈などを確認し病院へ連絡。
7:10自宅にて医師による死亡確認。この時間が死亡時刻となるそうです。
(自宅で亡くなった場合警察が入るけれど、訪問看護を受けていたので警察は入らず、
病院での死亡と同様の扱いになるようです。)
看護師さんに体を拭いてもらい、パジャマから元気な頃によく着ていた濃緑のボタンダウンと
茶のパンツに着替えさせてもらい、お化粧もしてもらいました。
最期の時に子ども達は立ち会えなかったけれど、この5ヶ月間は辛い時間ではあったけれど、
たくさんの親孝行が出来た思うし、最期の夜にみんなが揃い、
夫もきっと安心して旅立っていったと思います。
死亡診断書には、直接死因は「幽門前庭部胃癌」。
その他特に付言すべきことがらに「転移性肝癌・全身衰弱」 と書かれていました。
2010年11月5日 闘病が終わりました。
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